以下、本文になります
第4研究 古典籍の保存・継承のための画像・テキストデータベースの構築と日本文化の歴史的研究 研究代表者:福田 智子(文化情報学部)
本研究は、同志社大学が所蔵する日本の古典籍を主たる対象として、独自に開発した文字情報と画像情報を統合した閲覧・分析システムTIRAMiS " Toolbox for Image Resource Annotation
ManagIng System"を使用することによりデータベースを作成し、それを用いて、埋もれた日本文化を発掘・保存するとともに、その歴史的研究を行うものである。
研究対象は、文学作品(和歌・物語)と芸道伝書(香道・茶道・華道)を二つの柱とし、毎月一回のペースで、それぞれの部会(筑紫平安文学会・千種香の会)にて研究会を行う。また、夏期休暇中には全体集会を行い、部会での研究成果を共有し、また、情報科学と連携した文化研究のあり方を探る。
2018年度
開催日時 | 2019年3月7日 10時30分~17時30分 |
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開催場所 | 鹿児島県立短期大学 附属図書館内 視聴覚室 |
テーマ | 年度末研究集会 |
発表者 | 南里 一郎 他 |
研究会内容 | 今回の研究会は、前日(3月6日)に鹿児島県歴史資料センター黎明館にて香道関係資料の閲覧・調査を行ったため、現地の研究者とも連携しておこなった。具体的な題目は次のとおり。 ・曾禰好忠と白楽天―好忠百首序文の表現― 南里 一郎 ・大名家の伊勢物語―真田宝物館所蔵資料について― 藤島 綾 ・文学にみる『法華経』方便品「比丘偈」の句 中安 真理 ・近世九州歌壇の一様相 ―薩摩と飛鳥井雅光― 日高 愛子 ・玉里文庫本古筆源氏物語の画像データと書誌調査 武藤 那賀子 ・赤染衛門の漢詩文受容―大江為基、大江匡衡との贈答をめぐって― 木戸 裕子 ・香道伝書のあれこれ―その三― 矢野 環 |
開催日時 | 2019年2月1日 13時00分~17時00分 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館312号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の二つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)牡丹香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智葉(山本 智葉) 執筆:美都(高橋 美都) 「夏木だち庭の野すぢの石のうへにみちて色こきふかみ草かな」(拾玉集・詠百首和歌・慈円)に依拠する組香。地香「酒」「香」「花」各四包、計十二包から三包を除き、客香「深見草」一包を加えて、計十包を出香とする。特殊な札を用いる盤物である。「牡丹香人形」と「牧童人形」を、二間隔たることのないように進めるところに、ひとつの特色がある。 (2)観菊香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智葉(山本 智葉) 執筆:美都(高橋 美都) 「久方の雲のうへにて見る菊はあまつほしとぞあやまたれける」(古今集・秋下・敏行朝臣・寛平御時きくの花をよませたまうける)、「かきねなるきくのきせわた今朝みればまだきさかりの花さきにけり」(新撰和歌六帖・第一帖・信実朝臣・九日)の二首の歌に依拠する組香。「白菊」「紅菊」「黄菊」の香、各三包から一包を除き、客香「天津星」一包を加えて、計九包を出香とする。特殊な札を用いる盤物である。香を聞き当たるたびに、菊の花垣に着せ綿をしていく。 |
開催日時 | 2018年8月31日 10時30分~18時00分 |
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開催場所 | 同志社大学室町キャンパス寒梅館6階大会議室 |
テーマ | 夏の全体集会 |
発表者 | 深川 大路 他 |
研究会内容 | 下記の研究発表会および講演会をおこなった。具体的な題目は次のとおり。 ・くずし字字形データベースの構築について 深川大路 ・日本文学研究における「情報処理」問題について 南里一郎 ・天保14年日光社参の記録と装束 末松剛 ・伊勢物語かるた研究の可能性と課題 藤島綾 ・『為頼集』における贈答歌についての一考察 ―相手と表現との関係を視点として― 古瀬 雅義 ・同一下絵による『竹取物語絵巻』図絵の検討 曽根誠一 ・《講演》“音の道” 実践編 ~意識の豊かさと知覚の拡大による創造性の進化~ 田口雄基 ・《講演》文化と流行 ~再帰する楽曲をテーマとして~ 大田靖 ・神道から懐石へ(お茶三昧国際会議SFの講演から) 矢野環 |
開催日時 | 2018年8月30日 11時00分~17時30分 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館312号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の三つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)小町香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智葉(山本 智葉) 執筆:佐知(川崎 佐知子) 小野小町の、深草少将が心変わりしたと思い詠んだという、「色見へてうつろふ物は世の中の人の心の花にそありける」に拠る組香。深草少将は、小町のもとへ、拒絶されながらも九十九夜通った。百夜となる三月十日、さすがの小町も心を動かし、少将の訪れを心待ちにするが、少将は来ないという説話を背景とする。小野方・深草方、各五人に分かれて行う盤物である。 (2)常磐木香 出香:宗環(矢野 環) 香元:竹幽(矢野 環) 執筆:美都(高橋 美都) 「高砂の尾上の松の朝霞たな引見れは春は来にけり」(続千載集・藤原信実朝臣)、「我見ても久敷成ぬ住の江の岸の姫枩いく世經ぬらん」(古今集・よみ人しらす)に依拠する組香。地香「高砂松」「尾上松」「住吉松」「岸姫松」各二包、計八包に、客香「相生」を別香で二包の計十包を出香とする。 (3)三舟香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:智葉(山本 智葉) 権帥民部卿源経信の三舟の才の故事に依拠する組香。詩方・歌方・管絃方、各三人に分かれて行う盤物である。先日、志野流の香道関係の方から問い合わせを受けた組香を実習した。なお、本伝書に載る詩・歌・管絃の舟の絵に酷似した立物が、真田宝物館に残る。 |
開催日時 | 2018年7月12日 13時00分~15時30分 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館312号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の二つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)小倉御幸香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:ともは(山本 智葉) 「をぐら山みねのもみぢば心あらばいま一たびのみゆきまたなん」(百人一首・貞信公)に依拠する組香。地香「小倉山」「峰の紅葉」「心有は」「今一度」各二包、計八包に、客香「御幸またなん」一包の計九包を出香とする。用いる札の札紋は十炷香札と同じであるが、札裏は、先の和歌の五句を記した特殊なものである。 (2)汐干香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:ともは(山本 智葉) 「さほ姫の貝拾ふ袖か霞しく春の浜辺は玉もよらなん」(類題和歌集・逍遙院実隆)に依拠する組香。「一」「二」「三」の香、各三包とウ香一包の計十包を出香とする。無試十炷香の要領で行う、比較的単純な組香である。だが、札は特殊で、札紋は地名、札裏はさまざまな貝の名を記したものを用いる。 |
開催日時 | 2018年6月23日 14時00分~17時00分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館411号室 |
テーマ | 『好忠百首全釈』 謹呈先からのご意見に対する検討 他 |
発表者 | 曽根 誠一 他 |
研究会内容 |
2018年3月に刊行した『好忠百首全釈』(風間書房)は、約80の個人および研究室に謹呈したが、その後、続々と返信が寄せられた。その中に、個々の歌の注釈に関する貴重なご意見があった。今回の研究会では、それらのご意見を持ち寄り、その内容について再検討を行った。具体的には、〈好忠百首〉1番、5・6番、12番、31番、33番、40番、53番、54番、69番についてである。 また、平安文学作品の絵画化という観点からの報告を行った。曽根誠一氏からは『竹取物語』の奈良絵本に関する研究報告があり、また、福田智子からは、絵画化された『源氏物語』という観点から、貝合わせの御道具や歌留多の図柄に関する問題提起がなされた。 |
開催日時 | 2018年6月14日 13時00分~16時00分 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館312号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の二つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)和哥始香 出香:宗環(矢野 環) 香元:ともは(山本 智葉) 執筆:美都(高橋 美都) 「神代哥の始」とされる「下照媛」の「あもなるや」歌、「人代哥の始」とされる「素戔嗚尊」の「八雲立つ」歌、および「哥の父母」とされる「百済学士王仁」の「難波津」歌、「陸奥安積米女」の「安積山」歌にちなんだ組香。素戔嗚方と下照媛方に分かれて行う。 (2)三千年香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:美都(高橋 美都) 「三千年になるてふ桃の今年より花咲く春に逢ひにけるかな」(拾遺和歌集・躬恒)に依拠する組香。褒美のことばには、この歌句を用いる。 |
開催日時 | 2018年5月17日 13時00分~16時00分 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館312号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の二つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)新忍香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:美都(高橋 美都) 『源氏物語』に依拠する組香。地香「風の前の花」「雲井の月」「雪の下垣」「月に忍」「木の葉の時雨」「紅葉を染る時雨」と、ウ香の「光源氏」、各一包計七包を聞く。 札は十炷香札ではなく、特殊なものを用いる。一人分七枚で、十人分を用意するのが基本である。札の表には、「紫上」「明石上」「花散里」「落葉」「朧月夜」「式部」「夕霧」「蛍」「柏木」「薫」、札裏には、前掲の香銘を記したものを用いる。 (2)鸚鵡返香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:竹幽(矢野 環) 「雲の上はありし昔にかはらねどみし玉だれのうちや恋しき」という歌に対し、結句の一文字「や」を「ぞ」に書き換えて返したという『十訓抄』の説話に依拠する組香。 前段は「一」「二」「三」の香、各二包計六包と、「ウ」香一包の計七包を焚く。また、後段は、前段の七炷の焚殻から一包を除き、新たに「客」香一包を加え、七包を焚く。 |
2017年度
開催日時 | 2018年3月19日 10時30分~17時30分 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館312号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の四つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)高砂香 出香:宗環(矢野 環) 香元:あかね(森 あかね) 執筆:環甫(矢野 環) 「たかさごのをのへのかねのおとすなり暁かけて霜やおくらん」(千載集・匡房)に依拠する組香。 (2)隅田川香 出香:竹幽斎(矢野 環) 香元:あかね(森 あかね) 執筆:宗環(矢野 環)「名にしおはばいざ事とはむ宮こどりわが思ふ人はありやなしやと」(古今集・業平)に依拠する組香。 (3)花野香 出香:環甫(矢野 環) 香元:佐知(川崎 佐知子) 執筆: 宗環(矢野 環)「秋ののにみだれてさける花の色のちくさに物を思ふころかな」(古今集・貫之)に依拠する組香。 (4)待乳山香 出香:竹幽斎(矢野 環) 香元:佐知(川崎 佐知子) 執筆:智玩(福田 智子)「まつち山ゆふこえゆきていほさきのすみだがはらにひとりかもねむ」(新勅撰集・弁基法師)、「たれをかもまつちの山のをみなへし秋と契れる人ぞ有るらし」(新古今集・小野小町)の二首の歌に依拠する組香。 なお、「高砂香」については、藤川沙也賀氏(文化庁、地域文化創生本部事務局、広域文化観光・まちづくりグループスタッフ)の特別参加を得た。 |
開催日時 | 2018年3月18日 10時30分~18時 |
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開催場所 | 同志社大学室町キャンパス寒梅館6階大会議室 |
テーマ | 年度末の全体集会 |
発表者 | 森 あかね 他 |
研究会内容 | 下記の研究発表会および講演会をおこなった。具体的な題目は次のとおり。 ・『源氏物語』における「孝」 森 あかね ・『源氏物語』若紫巻の兵部卿宮と「ものす」表現 ―若紫の引き取りをめぐる光源氏との対比の視点から― 古瀬 雅義 ・『古今和歌六帖』重出歌と本文異同 南里 一郎 ・ある農家の来歴:宮崎県都城市の一例 松森 智彦 ・江戸後期の地方神社における社家の活動 ―安部家文書「八所宮御社法定目」より― 末松 剛 ・神楽歌譜本の系統分析事例 (同志社大学文化情報学部ジョイントリサーチ授業報告) 高橋 美都 ・香道伝書のあれこれ―その二― 矢野 環 ・《講演》日本古来の芸事に通ずる「総体としての美」を伝える“音の道” 田口 雄基 |
開催日時 | 2017年10月15日 10時30分~17時30分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館411号室 |
テーマ | 〈好忠百首〉解説原稿の再検討 |
発表者 | 曽根 誠一 他 |
研究会内容 | 〈好忠百首〉の注釈書刊行のため、各人が担当する解説原稿について、最終検討を行った。具体的には次のとおり。 ・〈好忠百首〉における『万葉集』受容 曽根 誠一 ・〈恵慶百首〉に見られる〈好忠百首〉の影響について 南里 一郎 ・ 好忠の不遇と老いの歌 黒木 香(代読にて検討) |
開催日時 | 2017年8月26日 10時30分~17時30分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館411号室 |
テーマ | 〈好忠百首〉解説原稿の検討 他 |
発表者 | 福田智子 他 |
研究会内容 | 〈好忠百首〉の注釈書刊行のため、各人が担当する解説原稿について、引き続き検討を行った。具体的には次のとおり。 ・曾禰好忠―その人生と歌― 福田智子 ・資経本『曾禰好忠集』所収〈好忠百首〉の本文について 南里一郎 ・〈好忠百首〉春夏秋冬恋部の表現―『古今集』『後撰集』の受容― 福田智子 ・〈好忠百首〉の表現摂取―歌合・私家集との関わりを中心に― 福田智子 |
開催日時 | 2017年8月25日 10時30分~17時30分 |
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開催場所 | 同志社大学室町キャンパス寒梅館6階 大会議室 |
テーマ | 〈好忠百首〉解説原稿の検討 他 |
発表者 | 曽根誠一 他 |
研究会内容 | 〈好忠百首〉の注釈書刊行のため、各人が担当する解説原稿について、引き続き検討を行った。具体的には次のとおり。 ・〈好忠百首〉における『万葉集』受容 曽根誠一 ・ 好忠の不遇と老いの歌 黒木 香(代読にて検討) ・〈順百首〉に見られる〈好忠百首〉の享受と展開 岩坪 健 なお、〈好忠百首〉序文の再検討(南里 一郎担当)も同時に行った。 |
開催日時 | 2017年8月24日 10時30分~17時30分 |
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開催場所 | 同志社大学室町キャンパス寒梅館6階大会議室 |
テーマ | 夏の全体集会 |
発表者 | 南里 一郎 他 |
研究会内容 | 下記の研究発表会および講演会をおこなった。具体的な題目は次のとおり。 ・PCまわりトラブルのあれこれ 南里一郎 ・『好忠集』所収〈三百六十首和歌〉の本文―古写本三種の比較― 南里一郎 ・大臣大饗の成立について―年中行事書の検討から― 末松 剛 ・平安中期和歌表現再考―中島みゆき「夜会」の構想から― 福田智子 ・『石清水物語』の善本について 宮崎裕子 ・同志社大学文化情報学部蔵『いろは和歌集』出典未詳歌の再検討 穂満 建等 ・香道伝書のあれこれ 矢野 環 ・《講演》中島みゆきの楽曲の数理的研究 大田 靖 |
開催日時 | 2017年8月23日 10時30分~17時30分 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館312号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の五つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)新月見香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:美都(高橋 美都) 春夏秋冬の「月」の香、各一包を用意し、香席を行う季節(今回は旧暦7月2日で秋)の香を客香とする組香。 (2)重陽香 出香:宗環(矢野 環) 香元:竹幽(矢野 環) 執筆:美都(高橋 美都) 「我宿の菊の白露けふことに幾世積りて渕と成らん」(拾遺集・元輔)に依拠する組香。 (3)名水香 出香:宗環(矢野 環) 香元:竹幽(矢野 環) 執筆:智玩(福田 智子) 京の名水「菊水」「醒井」「柳の清水」を香名とする組香。記録には、聞きにより「御手洗」「石清水」「杜鵑水」「清明の井」と記す。 (4)三箇香 出香:宗環(矢野 環) 香元:美都(高橋 美都) 執筆:智玩(福田 智子) 聞きの名目に『源氏三箇大事』の「揚名介」「子のこ」「宿物袋」と記す組香。(5)小男鹿香 出香:宗環(矢野 環) 香元:竹幽斎(矢野 環) 執筆:智玩(福田 智子) 「さほ鹿の声きく時の秋山に又すみのぼる夜半の月影」(玉葉集・藻壁門院少将)に依拠する組香。 |
開催日時 | 2017年7月22日 11時~19時20分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館411号室 |
テーマ | 〈好忠百首〉解説原稿の検討 他 |
発表者 | 福田 智子 他 |
研究会内容 | 〈好忠百首〉の注釈書刊行のため、各人が担当する解説原稿について、引き続き検討を行った。具体的には次のとおり。 ・曾禰好忠―その人生と歌― 福田 智子 ・〈好忠百首〉四季恋部の表現―『古今集』『後撰集』の受容― 福田 智子 ・〈順百首〉に見られる〈好忠百首〉の享受と展開 岩坪 健 ・『曾禰好忠』の伝本と〈好忠百首〉の本文について 南里 一郎 |
開催日時 | 2017年6月24日 10時30分~17時00分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館411号室 |
テーマ | 〈好忠百首〉解説原稿の検討 他 |
発表者 | 岩坪 健 他 |
研究会内容 | 〈好忠百首〉の注釈書刊行のため、各人が担当する解説原稿について、前回に引き続き検討を行った。具体的には次のとおり。 ・〈順百首〉に見られる〈好忠百首〉の享受と展開 岩坪 健 ・『曾禰好忠』の伝本と〈好忠百首〉の本文 南里 一郎 以上、二編の原稿について、盛り込むべき用例とその配置、考察の方針などについて再検討した。 また、事務局から、〈好忠百首〉校訂本文の最新版が配付された。 なお、出版社への入稿を9月半ばとし、それまでの研究会の日程と、解説原稿の締切を決定した。 |
開催日時 | 2017年6月22日 10時30分~16時00分 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館406号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の五つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)仙洞香 出香:環甫(矢野 環) 香元:みと(高橋 美都) 執筆:智玩(福田 智子) 「花」「月」の香、各二包と、「雪」の香三包を本香とし、十炷香札を用いて答える組香。 (2)八幡山香 出香:環甫(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:美都(高橋 美都) 「石清水すみはしめけん月影のみつの衣に影もうつりし」(建長百首・衣笠内大臣)にちなんだ組香。放生会方と女郎花方に分かれ、十炷香札を用いて答える。 (3)三體和歌香 出香:環甫(矢野 環) 香元:みと(高橋 美都) 執筆:建等(穂満 建等) 『三體和歌抄』にちなんだ組香。「春夏」香・「秋冬」香、各三包と、「恋旅」香二包を本香とし、十炷香札を用いて答える。 (4)枝折香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:美詠(安部 美里) 「吉野山こぞの枝折の道かへてまた見ぬかたの花を尋ん」(新古今集・西行法師)にちなんだ組香。前段と後段に分けて行い、それぞれ十炷香札を用いて答える。 (5)妻乞香 出香:環甫(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:竹幽斎(矢野 環) 「春の野にあさるきゞすの妻乞におのか有かを人にしれつゝ」(中納言家持)にちなんだ組香。前段は名乗紙、後段は十炷香札を用いて答える。 |
開催日時 | 2017年5月18日 10時30分~16時00分 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館312号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の五つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)初夢香 出香:宗環(矢野 環) 香元:竹幽斎(矢野 環) 執筆:智玩(福田 智子) 「茄子」「鷹」の香、各二包と、「冨士」の香一包を本香とし、十炷香札五枚を用いて答える組香。 (2)替三景香 出香:宗環(矢野 環) 香元:竹幽斎(矢野 環) 執筆:智玩(福田 智子) 「松島」「橋立」「厳島」「舟」の香、各一包を本香とし、名乗紙を用いて答える組香。 (3)名所鵜川香 出香:環甫(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:宗環(矢野 環) 「山城」「大和」「近江」「出羽」「肥前」香、各一包と、「越中」香五包の計十包から四包を除き、六包を二炷聞きにする組香。実習では、「越中」香五包とあるところを三包とし、全八包の中から二包を除いた六包を用いた。 (4)松月香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:竹幽斎(矢野 環) 月方と雨方に分かれ、「松」「月」の香、各三包と、「十五夜」の香一包の計七包を出香とし、十炷香札を用いて答える組香。 (5)四季歌合香 出香:宗環(矢野 環) 香元:竹幽(矢野 環) 執筆:美都(高橋 美都) 「一」「二」「三」「ウ」の香、各三包の計十二包を本香とし、初段と後段に分け、名乗紙を用いて答える組香。参加者には、春夏秋冬の四季の座が決められ、自らが属する季節に割り当てられた香を聞き当てると、『類題倭歌集』所収の四季の古歌が香之記に記される。 |
開催日時 | 2017年5月13日 10時30分~15時30分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館411号室 |
テーマ | 〈好忠百首〉解説原稿の検討 他 |
発表者 | 岩坪 健 他 |
研究会内容 | 〈好忠百首〉の注釈書刊行のため、各人が担当する解説原稿について、前回に引き続き検討を行った。具体的には次のとおり。 ・〈順百首〉に見られる〈好忠百首〉への対応 岩坪 健 ・〈好忠百首〉の歌枕 福田 智子 以上、二編の原稿について、執筆意図や、盛り込むべき用例とその配置、注釈原稿との整合性などについて、ひととおりの確認がなされた。 また、事務局から、〈好忠百首〉注釈原稿の最新版が配付され、今後の研究会の進め方について討議した。 |
開催日時 | 2017年4月15日 10時30分~17時00分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館411号室 |
テーマ | 〈好忠百首〉解説原稿の検討 他 |
発表者 | 岩坪 健 他 |
研究会内容 | 〈好忠百首〉の注釈書刊行のため、各人が担当する解説原稿について検討を行った。具体的には次のとおり。 ・〈順百首〉に見られる〈好忠百首〉への対応 岩坪 健 ・『曾禰好忠集』の伝本と〈好忠百首〉の本文 南里 一郎 ・曾禰好忠 ―その人生と歌― 福田 智子 また、前回の研究会に引き続き、以下の二篇の解説原稿についても検討し、その内容を注釈原稿に反映させる必要がある旨、確認された。 ・〈好忠百首〉における『古今集』『後撰集』および歌合受容 ―四季部・恋部を中心に― 福田 智子 ・〈好忠百首〉における『古今集』『後撰集』および歌合受容 ―沓冠・物名部を中心に― 福田 智子 なお、研究会冒頭において、『源氏物語』関係新出資料の書写年代や資料的価値に関する意見交換を行った。 |
2016年度
開催日時 | 2017年3月14日 10時30分~16時30分 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館312号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の五つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)寝覚香 出香:宗環(矢野 環) 香元:あかね(森 あかね) 執筆:冴香(村田 冴子) 「寝覚」にちなむ「碪(きぬた)」「鹿」「虫」「枕」を香名とする組香。聞きの褒美には、「宵の寝覚」「暁の寝覚」「旅の寝覚」などと記す。 (2)一陽香 出香:宗環(矢野 環) 香元:あかね(森 あかね) 執筆:智玩(福田 智子) 「一陽来復」を主題とする組香。「一」「二」「三」「客」の香のうち、「一」の香のみ試香があり、その他は無試十炷香の通りに聞く。 (3)梅花香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:佐知(川崎 佐知子) 「月夜にはそれ共見へす梅花かをたつねてそ知へかりける」(古今集・凡河内躬恒)に依拠する組香。 (4)陸奥名所香 出香:宗環(矢野 環) 香元:美都(高橋 美都) 執筆:佐知(川崎佐知子) 「松嶋」「塩竃」「小舟」の香を二炷開きにする組香。聞きの名目は、「烟」「月」「雄嶋」「籬の島」と記す。 (5)異雪月花香 出香:宗環(矢野 環) 香元:佐知(川崎佐知子) 執筆:美都(高橋 美都) 後西院勅作と記される組香。「雪」「月」「花」の香を二炷聞きにする。「木々盛」「朝の原」他の聞きの名目は、その根拠を先行する和歌に求め得る。 |
開催日時 | 2017年2月26日 10時30分~17時30分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館1階会議室 |
テーマ | 〈好忠百首〉解説原稿および注釈原稿の検討 |
発表者 | 福田 智子 他 |
研究会内容 | 〈好忠百首〉の注釈書刊行のため、昨日に引き続き、各人が担当する解説原稿について検討を行うとともに、注釈原稿の問題点についても検討を行った。具体的には次のとおり。 ・〈好忠百首〉における『古今集』『後撰集』および歌合受容 ―四季部・恋部を中心に― 福田 智子 ・〈好忠百首〉における『古今集』『後撰集』および歌合受容 ―沓冠・物名部を中心に― 同上 ・『好忠百首全釈』凡例 南里 一郎 ・好忠百首の歌枕 福田 智子 ・好忠百首〈全釈〉注釈原稿の検討 南里 一郎 |
開催日時 | 2017年2月25日 10時30分~18時00分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館1階会議室 |
テーマ | 〈好忠百首〉解説原稿の検討 |
発表者 | 南里 一郎 他 |
研究会内容 | 〈好忠百首〉の注釈書刊行のため、今回は、各人が担当する解説原稿について検討を行った。具体的には次のとおり。 ・曽祢好忠年表 福田 智子 ・好忠百首と大納言源朝臣大饗屏風歌の先後関係 同上 ・曽祢好忠伝記メモ 同上 ・曾禰好忠集の伝本と好忠百首の本文 南里 一郎 ・初期百首対照 同上 ・「好忠百首」における『万葉集』享受 曽根 誠一 ・好忠の不遇と老いの歌 黒木 香 |
開催日時 | 2016年12月17日 10時30分~16時00分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館411号室 |
テーマ | 〈好忠百首〉注釈原稿の検討と『好忠百首全釈』出版に向けての今後の予定確認 |
発表者 | 南里 一郎 |
研究会内容 |
〈好忠百首〉の注釈原稿について、南里一郎の担当で、百首歌冒頭に置かれる序文の再検討を行った。先に検討した結果を踏まえながら、新たな用例を加え、〈好忠百首〉編纂の意図を序文からどのように読み取っていくか、意見交換を行い、最終的な方針を定めた。 また、2017年秋の『好忠百首全釈』出版に向けて、解説原稿のテーマを一部修正し、執筆担当者を決定した。さらに、事務局から、今後のスケジュールが再度確認された。 なお、今回の検討会は、11月5日(土)に行う予定であった会が延期されたものである。次回の検討会は、2月25日(土)26日(日)に行うことで了承された。 |
開催日時 | 2016年9月23日 10時30分~16時00分 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館312号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の四つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)新菊合香 出香:宗環(矢野 環) 香元:佐知(川崎 佐知子) 執筆:美詠(安部 美里) 「秋風の吹上にたてる白ぎくは 花かあらぬか波のよするか」(古今集・菅原朝臣)に依拠する組香。 (2)深山木香 出香:宗環(矢野 環) 香元:佐知(川崎佐知子) 執筆:あかね(森 あかね) 「深山木のその梢とも見へさりし 桜は花にあらはれにけり」(詞花和歌集・源頼政)に依拠する組香。 (3)志賀香 出香:宗環(矢野 環) 香元:あかね(森 あかね) 執筆:美都(高橋 美都) 「匂ひくる風の便りをしほりにて 花にこへ行く志賀の山道」(新千載集・法印定為)に依拠する組香。 (4)礒鵆香 出香:宗環(矢野 環) 香元:あかね(森 あかね) 執筆:佐知(川崎佐知子) 「塩の山さし出の礒にすむ千鳥 君か御代をは八千代とそ鳴く」(古今集・よみ人不知)に依拠する組香。 |
開催日時 | 2016年9月19日 10時30分~18時30分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館411号室 |
テーマ | 〈好忠百首〉注釈原稿の検討 |
発表者 | 曽根 誠一 他 |
研究会内容 |
〈好忠百首〉物名歌(事物の名の文字列を、その意味とは関係なく詠み込んだ和歌)の注釈原稿の再検討を行った。今回取り上げたのは、〈好忠百首〉101~103番の歌、および沓冠歌群の序文である。前者は曽根誠一が、また後者は、南里一郎が担当した。 次回の検討会は、11月5日(土)に行うことで承認された。 |
開催日時 | 2016年9月10日 10時30分~18時30分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館411号室 |
テーマ | 〈好忠百首〉注釈原稿の検討 |
発表者 | 岩坪 健 他 |
研究会内容 |
〈好忠百首〉物名歌(事物の名の文字列を、その意味とは関係なく詠み込んだ和歌)の注釈原稿の再検討を行った。今回取り上げたのは、〈好忠百首〉96~100番の歌である。96・97番を岩坪健、98~100番を曽根誠一が担当した。 次回の検討会は、9月19日(月)敬老の日に行うことで承認された。 |
開催日時 | 2016年8月26日 10時30分~16時30分 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館312号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の四つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)竜田川香 出香:宗環(矢野 環) 香元:あかね(森 あかね) 執筆:美都(高橋 美都) 「竜田川紅葉みたれて流るめり渡らは錦中やたへなん」(古今集・よみ人不知)の本歌取り「竜田川栬をとつる薄氷渡らはそれも中やたへなん」(新古今集・家隆)に依拠する組香。 (2)夕暮香 出香:宗環(矢野 環) 香元:佐知(川崎佐知子) 執筆:あかね(森 あかね) いわゆる三夕の歌、「さびしさはその色としもなかりけり槙立つ山の秋の夕ぐれ」(寂蓮)、「こころなき身にもあはれはしられけりしぎたつ沢の秋の夕暮」(西行)、「見わたせば花も紅葉もなかりけり浦のとま屋の秋の夕暮」(定家)に依拠する組香。 (3)三神香 出香:宗環(矢野 環) 香元:あかね(森 あかね) 執筆:佐知(川崎佐知子) 「夜やさむき衣やうすきかたそきのゆきあいの間より霜やおくらん」(住吉)、 「立かへりまたも此世に跡たれん名もおもしろき和哥の浦波」(玉津嶋)、「ほのほのと明石の浦の朝霧に嶋かくれ行舟おしそおもふ」(人麿)の三首に依拠する組香。 (4)慶賀香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:尭裕(宮崎 裕子) 香に「松」「竹」「靎」「龜」「蓬莱山」といっためでたい名称を付け、多く出た香によって、「松」「竹」の香の場合は「嘉-辰 令-月 歓ヒ 無レ 極 萬-歳 千 秋 楽ミ 末タレ 央ハナラ 」、「靎」「龜」の香では「君が代は千代にや千代をさゝれ石の巌となりて苔のむすまで」と、記録の最後に記す組香。 |
開催日時 | 2016年8月24日 10時30分~17時30分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館1階会議室 |
テーマ | 〈好忠百首〉注釈原稿の検討と解説原稿のテーマおよび執筆担当者の決定 |
発表者 | 福田 智子 |
研究会内容 | まず、〈好忠百首〉物名歌(事物の名の文字列を、その意味とは関係なく詠み込んだ和歌)の注釈原稿の再検討を行った。今回取り上げたのは、〈好忠百首〉92~95番の歌である。 次に、『好忠百首全釈』に掲載するための解説原稿のテーマおよび担当を決定した。 次回の検討会は、9月10日(土)に行うことで承認された。 |
開催日時 | 2016年8月23日 10時30分~17時00分 |
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開催場所 | 同志社大学室町キャンパス寒梅館6階大会議室 |
テーマ | 〈好忠百首〉注釈原稿の検討 |
発表者 | 南里 一郎 |
研究会内容 | 〈好忠百首〉物名歌(事物の名の文字列を、その意味とは関係なく詠み込んだ和歌)の注釈原稿の再検討を行った。今回取り上げたのは、〈好忠百首〉86~91番の歌である。 次回の検討会は、予定通り、翌24日(水)に行うことで承認された。 |
開催日時 | 2016年8月22日 10時30分~18時00分 |
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開催場所 | 同志社大学室町キャンパス寒梅館6階大会議室 |
テーマ | 夏の全体集会 |
発表者 | 深川 大路・末松 剛他 |
研究会内容 | 本共同研究には複数の部会があるが、今回は、それら全体の研究集会をおこなった。プログラムは以下のとおり。 ・画像注釈システムTIRAMiSの開発 深川 大路 ・初期平安宮について―「第一次平安京説」の再検討― 末松 剛 ・忠こそ物語における長編への方法 森 あかね ・好忠百首注釈余滴 南里 一郎 ・初期百首の歌枕 福田 智子 ・与謝野晶子『新訳源氏物語』菊判・縮刷版の本文異同 村田 冴子 ・『斐太後風土記』記載の手工業製品とその生産量 松森 智彦 ・中島みゆきの人気の秘密 大田 靖 |
開催日時 | 2016年7月7日 14時30分~17時30分 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館312号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の三つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)外山路香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:佐知(川崎佐知子) 『拾遺集』源公忠朝臣歌に拠った組香。「山路」香三包、「郭公」香二包のうち、各一包を除いた三包をまず前段で聞き、後段では、除いた二包のうちの一包を聞くというもの。 (2)蛙香 出香:宗環(矢野 環) 香元:あかね(森 あかね) 執筆:佐知(川崎佐知子) 『夫木抄』の従二位家隆卿の歌に拠った組香。前段では、試香のある「池蛙」「田蛙」「沼蛙」の香と「水」の香をペアにした三組を聞き、後段では、「池蛙」「田蛙」「沼蛙」の香に「井手の蛙」の香を加え、「井手の蛙」の香が出たら香席を終わるというもの。 (3)新時鳥香 出香:宗環(矢野 環) 香元:佐知(川崎佐知子) 執筆:あかね(森 あかね) 『百人一首』後徳大寺左大臣の歌に拠った組香。前段は、試香のある「一」「二」の香(試香あり)と「三」の香、各二包から一包を除いた五包を聞き、後段の二包は、「有明」「月」の香のうち、組み合わせが同香か異香かを答えるというもの。 依拠した和歌について、どのような点に着目して組香に仕立てるか、一定の決まりがある場合もあることが確認された。 |
開催日時 | 2016年7月2日 10時30分~17時30分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館411号室 |
テーマ | 〈好忠百首〉注釈原稿の検討 |
発表者 | 福田 智子 他 |
研究会内容 |
まず、和歌文学会6月例会〔6月18日(土)、立教大学池袋キャンパス8号館2階8201教室〕における発表特集「日本語学研究からみる和歌文学」について、南里一郎氏による報告により、問題点の詳細な把握と検討をおこなった。 次に、〈好忠百首〉沓冠歌の注釈原稿の再検討では、曽根誠一氏担当の〈好忠百首〉75・76番の2首と、福田智子担当の77~79番の3首、計5首の歌の検討を行った。 次回の検討会は、夏の全体集会の翌日から、8月23日(火)、24日(水)の2日間にわたりおこなうということで承認された。 |
開催日時 | 2016年6月26日 10時30分~17時45分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館411号室 |
テーマ | 〈好忠百首〉注釈原稿の検討 |
発表者 | 曽根 誠一 他 |
研究会内容 |
今回は、まず、和歌文学会6月例会〔6月18日(土)、立教大学池袋キャンパス8号館2階8201教室〕における発表特集「日本語学研究からみる和歌文学」について、南里一郎氏による報告があった。内容についての詳細は、発表レジュメを参照することにし、次回の研究会にて、引き続き討議することにした。 〈好忠百首〉沓冠歌の注釈原稿の再検討では、曽根誠一氏担当の〈好忠百首〉70~74番の5首の歌の検討を行った。 次回の検討会は、7月2日(土)ということで承認された。 |
開催日時 | 2016年6月9日 14時30分 ~ 18時 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館312号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の3つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)水無月香 出香:宗環〔矢野 環〕 香元:美都〔高橋 美都〕 執筆:あかね〔森 あかね〕 『古今集』紀貫之歌と『後拾遺集』源頼実の歌に拠った組香。三種類の地香各二包、計六包から一包を抜いた五包に、客香三包を加えた計八包を聞き当てるというもの。 (2)八雲香 出香:宗環〔矢野 環〕 香元:佐知〔川崎 佐知子〕 執筆:美都〔高橋 美都〕 伝書に和歌本文全体は掲出されていないが、言うまでもなく、「八雲立つ 出雲八重垣……」に拠った組香。三種類の地香(八重垣)と二種類の客香、各一包の計五包から一包抜き、四包を二包ずつの組にして、聞きの名目で答える。 (3)一声香 出香:宗環〔矢野 環〕 香元:あかね〔森 あかね〕 執筆:佐知〔川崎 佐知子〕 『拾遺集』公忠歌に拠った組香。5-7-5-7-7を五種五包の香に充て、初段では、試香のある「郭公」(公忠歌では第三句にあたる)を聞き当てる。後段では、前段の「火末」(焚き殻)を順不同で焚き出し、やはり「郭公」が何番目に出たかを答える。前段の香の焚き殻を、後段ですべて焚く組香は珍しい。 以上の組香は、いずれも和歌をもとにしており、香道が、文学、とくに和歌と密接な関わりを持つという従来の例に、これらを付加することができる。 |
開催日時 | 2016年5月14日 11時00分~19時30分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館411号室 |
テーマ | 〈好忠百首〉注釈原稿の検討 |
発表者 | 岩坪 健 |
研究会内容 | 〈好忠百首〉沓冠歌(和歌の最初と最後の文字を規定した歌)の注釈原稿の再検討を行った。今回取り上げたのは、〈好忠百首〉65~69番の歌である。 次回の検討会は、6月26日(日)ということで承認された。 |
開催日時 | 2016年5月12日 10時30分~16時00分 |
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開催場所 | 同志社大学京田辺校地夢告館312号室 |
テーマ | 『香道籬之菊』所載組香の実習と考察 |
発表者 | 矢野 環 他 |
研究会内容 | 竹幽文庫本『香道籬之菊』所収の4つの組香について、伝書に基づいた組香を行い、その内容について考察した。具体的には次のとおり。 (1)白川香 出香:宗環(矢野 環) 香元:みと(高橋 美都) 執筆:智玩(福田 智子) 『後拾遺集』の能因法師歌と『千載集』の従三位頼政の歌をもとにした組香。三種類の香のうち、二種類は試香を行い、本香で三種類三炷を聞き当てるというもの。 (2)十一種香 出香:宗環(矢野 環) 香元:あかね(森 あかね) 執筆:智玩(福田 智子) 一の香のみ試香を行い、残り二~五の香各二炷とウ香一炷を順に一炷ずつ加えながら、二炷聞きにするもの。かなり凝った作りの組香である。 (3)十六夜香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:美都(高橋 美都) 「いざよふ雲」「いざよふ波」「いざよふ恋」の三種類の香(試香あり)各一包全三包から一包除き、その二包にもう一種類の香「いざよふ月」一包を加え、計三炷を聞き当てるというもの。 (4)四季三詠香 出香:宗環(矢野 環) 香元:智玩(福田 智子) 執筆:あかね(森 あかね) 前段では、三種類の香各二包と客香一包の計七炷を聞き、後段では三種類の香のうちの一炷を焚き出して、前段のどのペアと同じ香であるかを聞き当てるもの。聞きの名目が二十一にも及ぶ。 とくに(1)(3)(4)の組香には、和歌や物語、謡曲など、文学作品との緊密な関係が見出された。 |
開催日時 | 2016年4月23日 10時30分~17時30分 |
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開催場所 | 同志社大学今出川キャンパス徳照館411号室 |
テーマ | 〈好忠百首〉注釈原稿の検討 |
発表者 | 福田 智子 |
研究会内容 | 〈好忠百首〉沓冠歌(和歌の最初と最後の文字を規定した歌)の注釈原稿の再検討を行った。今回取り上げたのは、〈好忠百首〉58~64番の歌である。 これまでの〈好忠百首〉注釈原稿の再検討において、〈好忠百首〉の表現が、特定の先行歌2首の発想や表現を組み合わせて詠作されていることがわかってきたが、今回の研究会でも、その方向性が確認された。 それは、5-7-5-7-7の短歌形式の中に、冠と沓の文字を自ら規定することで、実験的な詠歌の場を設定し、その中で意識的に生み出された作歌の方法であると考えられる。この点については、今後、解説原稿を執筆する必要がある。 なお、今回は、研究会の最後に、『好忠百首注釈』出版までの予定が再確認された。出版は、2017年秋を目指す。 |