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第8研究 グローバリゼーションとカウンター・メモリーの諸相――交差性に着目する地域横断的研究  研究代表者:石井 香江(グローバル地域文化学部)

 本研究会は「カウンター・メモリー」という概念を共通の切り口として、記憶のあり方と、記憶する主体のジェンダー・セクシュアリティ・社会階層・エスニシティ・地域性とが、互いにどのように影響し合っているのか、時代・地域・ディシプリンを横断する対話を通じて、比較することを目的としている。具体的には、近現代のアフリカ、アジア、欧米をフィールドに、多様なディシプリン(歴史学・社会学・メディア研究・政治学・文化人類学・文学・アート)で取り組むメンバーが、歴史理論、モニュメント、メディアと戦争、現代社会、社会運動、文学表象、移住者とアートというテーマのチームに分かれつつ共同研究を進め、成果発信に向けて準備する。

2025年度

開催日時 第1回研究会 2025年4月25日 17時~19時
開催場所 同志社大学今出川校地 啓明館 共同研究室A
テーマ 「カウンター・メモリー」を軸に共同研究をするにあたって
発表者
石井 香江
研究会内容
 本研究会のメンバーは、研究・アートで取り組む時代や地域、アプローチの方法が異なるため、「カウンター・メモリー」という概念を軸に共同研究をするにあたり、初年度は各人のテーマと「カウンター・メモリー」の接点を見出し、相互に比較する作業を進めていく。
 今回は第1回目の研究会ということで、研究会を運営していくにあたっての注意事項や、今後の報告者の紹介や合宿の相談、メンバーの自己紹介をすることからはじまった。これに引き続き、石井香江より先ず「カウンター・メモリー」という概念について基本的な理解を提示し、次にその具体例として「マルグレ・エル」(ナチ期にアルザス・ロレーヌ地方より強制的に労務動員された女性たちの自称)による戦後の証言、寄贈されたエゴ・ドキュメント、メディアや研究者による取り上げ方や議論の争点の概要について説明がなされた。「カウンター・メモリー」の提示の仕方、「マルグレ・エル」と他地域で労務動員された集団との比較の是非など、幅広く、活発な意見が交わされた。
 ハイブリッド形式の開催で、海外からの3名を含む計12名が参加した。